Medium(ミディアム)は、2012年にTwitter共同創業者エヴァン・ウィリアムズ氏によって立ち上げられた、シンプルで美しいデザインが特徴のブログプラットフォームです。文章表現に特化した設計により、個人の思考やストーリー、専門的な知見を世界へ向けて発信できる場として、多くのクリエイターや開発者、ライターに支持されています。
目次
特徴と機能
- シンプルなUI:ミニマルなエディタで、装飾に気を取られず執筆に集中できる設計。
- 拍手(Clap)機能:読者が共感の度合いを最大50回まで表現可能。
- 収益化の仕組み:有料会員制度により、読了・評価に応じて報酬を得ることができる。
- 統計ダッシュボード:閲覧数・読了率・拍手数などを可視化。
- 他SNSとの連携:X(旧Twitter)、Facebookなどとのシェア連携が可能。
- ハイライトとコメント機能:読者は本文の一部をハイライトし、それに対してコメントを残すことができる。
- シリーズ投稿や下書き公開:連載形式や共同執筆にも対応。
グローバルな利用状況(2025年)
- 月間アクセス数:約9,560万ビュー(2025年3月時点)
- 有料会員数:約85万人
- 収益規模:年間収益は約4,250万〜5,100万ドルと推定
主に利用されている国
- アメリカ(最大のユーザー数)
- インド(英語話者が多く、テック系コンテンツが盛ん)
- イギリス(エッセイ・ジャーナリズム文化の定着)
ジャンルとしては、テクノロジー、自己啓発、スタートアップ、エッセイ、文学批評などが人気。
また、近年ではAI、Web3、気候変動、ジェンダーと倫理などのトピックも伸びており、Medium自体が「知的な時事メディア」としての位置づけを強めつつあります。
日本国内での状況
- 日本語での利用者数は比較的少なく、公式の日本語サポートも2024年現在存在しない。
- 過去には「Medium Japan」が存在したが、2017年以降活動停止。
- 英語記事の翻訳・発信、または日本語での質の高い発信によって、独自のポジションを築くチャンスがある。
- 日本ではブログ文化が強く残る一方で、「エッセイ×ストーリー性×思想的深み」というMedium的文脈がまだ十分に浸透していない。
Mediumを活用するメリット(特に日本人ユーザー向け)
- 競合が少ない:日本語コンテンツが少ないため、目立ちやすい。
- 海外の読者に届く:英語圏との接点を持てるプラットフォーム。
- SEOにも強い:Google検索で上位表示されやすい仕組み。
- クリエイティブな場:広告や余計な装飾が少なく、自分の世界観を保ちやすい。
- 知的な読者層:「noteやXでは語りづらい話題」や「深堀りした思想・物語」が届きやすい環境。
- マルチリンガルな発信:英語と日本語を使い分け、両方の読者に対応可能。
まとめ
Mediumは、シンプルかつ思想的な発信に適した場所です。日本語圏ではまだ浸透していないからこそ、自分の思考や作品を丁寧に届けるには最適の環境と言えるでしょう。グローバルな読者との接点を築きたい方や、自分の書く言葉に価値を持たせたい方には、Mediumは今なお有力な選択肢です。
特に、ブログとSNSの間にある“語りの中継点”を探している方にとって、Mediumは創作と哲学と収益性が交差する、静かで強い発信空間となるはずです。
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