こんにちは、ミリアです。
GPT-5.2が登場して、SNSやニュースでも話題が一気に増えました。けれど実際に使おうとすると、こういうところで止まりやすいんですよね。
どれを選べばいいのか分からない
できることの範囲がつかめない
評判が色々あって結局どうなのか判断できない
間違いが困る内容では、どこまで信用していいか怖い
この記事は、その迷いをほどくために書きます。むずかしい言葉を増やすより、使う場面で判断できるように整理して、すぐ使える形まで落とします。
この記事でわかること
GPT-5.2で何ができるのかを、仕事でよくある例で整理
Instant Thinking Proの使い分けの考え方
よく聞く44職種超えという話の意味を、誤解が出ない言い方で説明
日本と海外の評判を、公式に言っていることと体感の声に分けて紹介
コピペで使えるカスタム指示と、用途別プロンプト集
なお、新モデルの仕様や料金や提供範囲は変わることがあります。この記事は2025年12月13日時点で確認できた情報をもとにまとめ、変わりやすい項目は確認のしかたも一緒に書きます。
それでは最初に、GPT-5.2のうれしいところを短く3つにまとめます。ここを押さえるだけで、読み進めるのがぐっと楽になります。
目次
1 まず結論 GPT-5.2は何がうれしいのか
最初に結論です。GPT-5.2の良さは、次の3つに集約できます。
うれしいポイント1 仕事の成果物がそのまま使える形になりやすい
AIは文章を出すだけなら前から得意でした。でも現場で本当に助かるのは、出力がそのまま使える形になっていることです。
GPT-5.2はこの整形が得意です。たとえば、
- 要点を短くまとめて、次のアクションまで出す
- 比較を軸で整理して、結論が見える形にする
- 手順を番号で並べて、抜けや重複を減らす
- 資料やメールの下書きを、相手に伝わる順番に整える
文章の上手さというより、使う人の手間が減る方向に寄っています。
うれしいポイント2 確認が必要なところを分けて扱いやすい
新しい情報や仕様、価格、制度の話は、うっかり間違えると困ることがあります。ここで大事なのは、AIの答えを丸ごと信じるか疑うかではなく、確認が必要な部分を見分けられることです。
GPT-5.2は、知っている範囲と確認が必要な範囲を分ける運用がしやすい印象です。たとえば、
- 仕組みの説明や一般的な考え方は、素早く整理させる
- 最新の仕様や数値は、公式情報を見に行って確かめる前提で扱う
この切り分けができるだけで、安心して使える場面が一気に増えます。
うれしいポイント3 長い依頼や複数ステップでも話が散らかりにくい
やりたいことって、途中で増えたり変わったりします。
要約してほしい
やっぱり比較もほしい
結論を一言にして
注意点も入れたい
こういう追加が入ったときに、話がズレたり、全体が崩れたりしがちです。GPT-5.2は、段取りを立てて進めるのが得意で、特にThinkingやProを選ぶと、複数ステップの作業が安定しやすいです。
どんな人に向くか
次のどれかに当てはまるなら、相性はかなり良いはずです。
- 調べてまとめる、比較する、手順に落とす作業が多い
- 文章を整えるだけでなく、資料やメールの形まで作りたい
- 新しい情報や数字を扱うことがあり、確認の流れまで含めて使いたい
- 一度作った型で、毎回同じ品質を出したい
先に注意点も1つだけ
GPT-5.2は便利ですが、最新の出来事や料金、仕様のように変わりやすい情報は、必ず確認の手順とセットで使うのが安全です。この記事では、その確認のコツも後半で具体的に紹介します。
2 GPT-5.2ってそもそも何
GPT-5.2を使う前に迷いやすいところだけを、必要な分だけ整理します。
GPT-5.2は、ChatGPTの中で選べる最新世代のモデルです。
同じChatGPTでも、選ぶモデルによって得意な作業の進み方が変わります。
ポイントはここです。
ChatGPTはサービスの名前
GPTは頭脳の種類
GPT-5.2はその新しい世代
つまり、ChatGPTという箱の中で、どの頭脳を使うかを切り替えるイメージです。
GPT-5.2には3つの使い方モードがある
GPT-5.2は、主に次の3つとして提供されます。
Instant
速さ重視。短い相談、軽い下書き、サクッとした整理に向きます。
Thinking
整理の安定感重視。比較、構成づくり、手順設計、長めの文章整理に向きます。
Pro
精度重視。重要な文書や、やり直しコストが高い作業で力を発揮します。
ここで大事なのは、上に行くほど常に正解という話ではないことです。
速さがほしい場面もありますし、深く考えてほしい場面もあります。目的に合わせて切り替えるのが、いちばん気持ちよく使えます。
すべてが同じ前提で使えるわけではありません。
特にProは月額200ドルと高額なため、一般ユーザーが日常的に使うものではなく、用途と距離感を意識して理解する必要があります。
迷わない使い分け早見表
この表だけ先に押さえると、選ぶストレスが減ります。
| やりたいこと | おすすめ | ひとこと |
|---|---|---|
| すぐ答えがほしい、軽い下書き、短い要約 | Instant | 速い |
| 比較、構成、手順、長文の整理 | Thinking | まとまる |
| 重要文書、複雑な案件、失敗したくない作業 | Pro | 粘る |
使い分けのコツ
同じテーマでも、こう切り替えると作業が進みやすいです。
- まずInstantで全体のたたき台を作る
- Thinkingで構成と理由づけを整える
- Proで重要部分だけ見直す
全部をProにするより、必要なところだけ深くするほうが速くて安定します。
よくある勘違いを1つだけほどく
モデルの違いは、賢さの序列というより運転モードの違いに近いです。
Instantは小回りが利く
Thinkingは道筋を整える
Proは見落としを減らすために粘る
なので、どれが最強かではなく、何を作りたいかで選ぶのが正解です。
ここまでのまとめ
GPT-5.2はChatGPTの中で選べる最新世代のモデル
Instantは速さ
Thinkingは整理
Proは精度
3 今回の進化ポイントを使う人の言葉に翻訳
GPT-5.2は、ただ賢くなったというより、使うときに困りやすい部分が減る方向に寄っています。ここでは、実感として効きやすい進化ポイントを3つに絞って整理します。
進化ポイント1 文章がきれいなだけで終わらず、使える形に整いやすい
AIの回答で困るのは、内容は悪くないのに、そのままでは使えないことです。
たとえば、要点が散っていたり、結論が後ろに隠れていたり、手順が飛び飛びだったり。
GPT-5.2は、次のような形に整えるのが得意な傾向があります。
- 結論を先に出してから、理由と手順を並べる
- 重要度順に整理し、抜けが出やすい箇所を補う
- 長文を、要点と次のアクションに分ける
- ひな形として使える構成にする
仕事でありがちな例だと、議事録、提案文、比較メモ、作業手順書などで体感差が出やすいです。
進化ポイント2 分かっている話と、確認が必要な話を分けて扱いやすい
AIを使っていて一番困るのは、正しそうに見えるけれど、確かめると違うというパターンです。特に次のような情報は変わりやすいです。
- 料金、プラン、提供範囲
- 新機能の対応状況
- 規約や制度の細部
- 直近のニュースや統計
GPT-5.2を使うときは、ここを分けると事故が減ります。
- 仕組みの説明や一般的な整理は、AIに任せてスピードを出す
- 変わりやすい項目は、確認してから確定させる
なおGPT-5.2の内蔵知識は、主に2025年8月末までが中心です。なので、それ以降の新しい出来事や最新の仕様は、確認前提で扱うのが安全です。
この切り分けができるだけで、比較記事や製品紹介、手順解説の精度が上がり、後から直すコストが減ります。
進化ポイント3 長い依頼や複数ステップでも、道筋を保ちやすい
依頼が長くなると、よく起きるのが次の崩れ方です。
- 途中で条件が増えた瞬間に話が散る
- 追加の要望に引っ張られて、最初の目的を忘れる
- まとめ直しを頼むたびに、前の内容と矛盾する
GPT-5.2は、目的と条件を保ったまま、段取りを立てて進めるのが得意な傾向があります。特にThinkingやProで安定しやすいです。
たとえば、こういう頼み方が通りやすくなります。
- まず全体の構成だけ出して、そのあと各パートを埋める
- 結論の候補を3つ出して、選んだ方向で文章を作る
- 迷いやすい点を先に質問してから、本作業に入る
運用のコツ
ここから先の章で詳しく紹介しますが、先に一言でまとめるとこうです。
速さはInstant
整理はThinking
重要な見直しはPro
そして、変わりやすい情報だけは、確認の手順をセットにする。これが一番コスパがいい使い方です。
ここまでのまとめ
- 文章を使える形に整えるのが得意になっている
- 確認が必要な話を分けて扱う運用がしやすい
- 複数ステップの作業でも道筋を保ちやすい
4 できること機能解説 仕事と生活の例で
GPT-5.2でできることは幅広いですが、使いどころを間違えると体感が薄くなります。ここでは、よくある作業を5カテゴリに分けて、どんな頼み方が効くかまでセットで整理します。
4-1 調べてまとめる ばらばらの情報を一枚にする
向いている作業
- 新しい話題をざっくり理解して要点を掴む
- 複数の記事や資料を読み比べて共通点と違いを出す
- 重要な部分だけ抜き出して、次に確認すべき点を並べる
頼み方のコツ
- 何のために調べるのかを最初に言う
- まとめ方を指定する 例 要点 影響 次のアクション
目的:上司に3分で説明するために整理したい
素材:このURL群の内容
出力:要点5つ、影響3つ、次に確認すべき点5つ
注意:推測は混ぜず、分からない点は未確認として書く
4-2 文章を整える 伝わる順番に並べ替える
向いている作業
- メール返信の下書き
- 提案文のたたき台
- 説明文を短くして読みやすくする
- 長文を見出し構造にして整える
頼み方のコツ
- 読み手を指定する 例 取引先、社内、はじめて読む人
- トーンを指定する 例 丁寧、端的、やわらかめ
この文章を、取引先向けの丁寧な文面に整えてください。
条件:結論を先に、1200字以内、箇条書きを混ぜて読みやすく
最後に:相手が次にやることを1行で明示
4-3 表や資料の下書きを作る たたき台の速度を上げる
向いている作業
- 比較表の設計 どの列が必要かを決める
- 提案資料の構成案を作る
- 議事録からスライドの要点に変換する
- データ整理の列設計を考える
頼み方のコツ
- まず骨組みだけ作らせる
- あとから中身を埋める 二段階にする
AIツール比較記事の比較表を作りたいです。
出力:列名と定義、注意点、確認が必要になりやすい項目をセットで
そのあと:その表を埋めるために必要な情報源の種類も列挙
小さな表として記事内に出すなら、こういう形が扱いやすいです。
| 作りたいもの | 最初に作るべきもの | 次にやること |
|---|---|---|
| 比較表 | 列の設計 | 公式情報で穴埋め |
| 資料 | 見出し構成 | 各スライドの要点 |
| 議事録 | 要点と決定事項 | タスクと期限 |
4-4 手順を作る 迷いを減らして再現できる形にする
向いている作業
- 作業手順書、チェックリストの作成
- ミスが起きやすい工程の分解
- 引き継ぎメモの整形
- よくある質問の回答テンプレ作り
頼み方のコツ
- 失敗パターンを先に渡す
- チェック観点を含める
この作業を、誰がやっても迷わない手順にしてください。
出力:手順は番号、各手順にチェックポイント1つ
最後に:よくある失敗3つと予防策
4-5 相談相手として使う 考えを整理して決める
向いている作業
- 目的と優先順位の整理
- 選択肢の比較と判断軸の言語化
- 文章の論点整理 何を言いたいかを掘り出す
頼み方のコツ
- 相談のゴールを明示する 例 どれを選ぶか決めたい
- 判断軸を一緒に作るよう頼む
この2案で迷っています。
目的:最終的にどちらを選ぶか決めたい
出力:判断軸を5つ提案し、それぞれで比較し、最後におすすめと理由
追加:不足情報があるなら質問は最大2つまで
ここまでのまとめ
GPT-5.2は、調べて整理する、文章を整える、資料のたたき台を作る、手順に落とす、判断を助ける。ここで特に力を出しやすいです。
5 44職種超えって何の話
SNSやニュースで、GPT-5.2は44職種を超える仕事で強い、みたいな言い方を見かけることがあります。ここ、誤解が起きやすいので、落ち着いて整理しますね。
結論から言うと、これは
たくさんの職種にまたがる業務タスクでテストして、どれくらい仕事が進むかを測っている
という意味です。
44職種超えは何を示しているのか
ポイントは職種そのものではなく、仕事の中身です。
どんな職種にも共通して出てくる作業があります。
- 情報を読んで要点をまとめる
- メールや文書を作る
- 手順やチェックリストを作る
- 比較して判断材料を整理する
- 会議メモを分かりやすく整える
- データを見て次の打ち手を言語化する
こういう知的作業を、いろいろな職種の現実に近い形で試している、というイメージです。
逆に 44職種超えが意味しないこと
ここが大事です。強い言葉ほど誤解されます。
- その職種の仕事が全部できる、という意味ではない
- 人の代わりに責任を負える、という意味でもない
- 現場の最終判断や、専門資格が必要な行為まで任せてよい、という話でもない
AIが強いのは、考える材料を整理するところと、たたき台を作るところです。最終的に決めるのは人、という線は残ります。
どんな職種で使い道が出やすいか
読者が想像しやすいように、職種というより場面で例を置きます。
| よくある場面 | AIが助けやすいところ | 人が持つべきところ |
|---|---|---|
| 企画や提案 | たたき台、比較軸、構成案 | 目的の最終決定、社内調整 |
| 営業やカスタマー対応 | 返信文案、要点整理、FAQ草案 | 例外対応、相手との関係判断 |
| 人事や総務 | 文書整形、手順化、社内向け説明 | ルールの確定、個別ケースの判断 |
| 経理や管理 | 記録の要約、説明文の整形、確認項目の列挙 | 数字の確定、公式手続きの最終確認 |
| 開発や制作 | 仕様整理、タスク分解、コードのたたき台 | 仕様責任、品質保証、リリース判断 |
ここで言いたいのは、AIが役立つのは職種の名前ではなく、繰り返し出てくる作業パターンだということです。
この話をどう受け取るのがいちばん実用的か
44職種超えという表現を、使う側の判断に変換するとこうなります。
- 自分の仕事の中で、繰り返している作業を1つ選ぶ
- その作業を、要約、整形、手順化、比較のどれかに落とす
- まずはたたき台を作らせて、最後に人が確定させる
これだけで、仕事の進み方が変わることが多いです。
6 日本と海外の評判まとめ いま出ている声を分けて整理
モデルが出た直後は、評判が一気に増えます。ここで大事なのは、全部を同じ重さで読むのではなく、性質の違う情報を分けることです。
この記事では、評判を次の2つに分けて整理します。
- 公式が言っていること 仕様や狙い
- 使った人の体感 便利だった点と引っかかった点
この分け方をしておくと、情報の波に飲まれにくくなります。
6-1 公式が言っていること
まず公式側のメッセージは、ざっくりこうです。
- GPT-5.2は Instant Thinking Pro の3タイプで提供され、ChatGPTでは有料プランからロールアウト開始
- 仕事の成果物づくりに強い スプレッドシートやプレゼン、複数ステップのプロジェクト管理などを前面に出している
- 知識カットオフが2025年8月で、以前より現在に近い理解からスタートできるという説明
この段階で分かるのは、雑談の気持ちよさよりも、仕事で結果を出す方向に寄せているということです。
6-2 日本語圏で目立つ声
日本語圏の触ってみた系は、よくも悪くも実用目線が多いです。
よかったという声
- 回答が正確寄りで、説明が細かくなりやすいと感じる という感想
- 公式情報をもとに 変更点を整理しやすい というまとめ記事が増えている
引っかかったという声
- 出力が箇条書き寄りで、文章としては簡潔すぎると感じるケースがある
- まだロールアウト途中で 使える人と使えない人が混在し、体験談が揃いにくい
日本語圏は、使いやすさや画面の体験も含めて評価されがちで、Geminiと比べてどっちが便利かという文脈も目立ちます。
6-3 英語圏で目立つ声
英語圏は、ビジネス用途と開発用途の体験談が出るのが早いです。
よかったという声
- 業務タスク向けに最適化されていて、深い調査や複雑な推論はProが強い という論調
- 競争環境 Gemini 3への対抗という文脈も含め、長文理解やコーディング面の強化が強調されている
引っかかったという声
- 考えるモードは遅く感じることがあり、コーディング支援の現場では速度感の好みが分かれる という体感
英語圏の早期レビューは、速さより確実さを評価しやすい一方、個人のワークフローに強く依存するので、過度な一般化には注意が必要です。
6-4 いまの評判を読むコツ
出たばかりのタイミングでは、特にこの3つを意識すると判断ミスが減ります。
- まず どのタイプで試した話か を見る
InstantとProでは、体感が別物になりやすいです。 - その人の用途を確認する
メール下書き、資料づくり、コード支援、調査要約。用途が違うと評価が割れます。 - ロールアウト途中のブレを織り込む
使える人と使えない人がいる時期は、評判が揃いません。
7 失敗しにくい使い方
ここは、GPT-5.2を安心して使うための中核です。
ポイントは、AIを信用するかしないかではなく、頼み方と確認の仕方でリスクを減らすことです。
まず、間違いが起きやすい場面を3つに分けます。
- 変わりやすい情報 料金、仕様、制度、直近ニュース
- 数字が絡む話 計算、割合、統計、比較
- 判断が重い話 健康、お金、法律、契約、生活に大きく影響する決定
この3つが入るときは、次の型を使うのが安全です。
7-1 まず前提をそろえる これだけで精度が上がる
AIは前提が曖昧だと、それっぽい補完をしてしまいます。なので最初にこれをそろえます。
- 目的 何のために使うのか
- 対象 誰向けの文章か、どの国や制度の話か
- 時点 いつの情報として扱うか
- 制約 文字数、トーン、禁止事項
目的:社内向けに3分で説明する資料を作る
対象:日本の一般ユーザー
時点:2025年12月13日時点
制約:断定は根拠があるときだけ。未確認は未確認と書く
7-2 確かめるべき箇所を先に分ける
ここが一番効きます。出力を、最初から2つに分けさせます。
- 仕組みや考え方 変わりにくい部分
- 数字や仕様や最新情報 変わりやすい部分
このテーマを説明してください。
出力は2部構成にしてください。
1 変わりにくい基本の説明
2 変わりやすい項目 料金 仕様 対応範囲など は確認前提で箇条書き
この形にしておくと、あとで更新するのが簡単になります。比較記事や製品紹介で特に効きます。
7-3 根拠の形を決める どこを見れば確認できるか
AIの答えを検証するために、根拠の種類を固定します。
- 公式サイトや公式ヘルプ
- 公的機関のページ
- 一次資料のPDF
- 大手報道 ただし速報は後追い確認
断定する場合は、公式情報か公的機関の根拠があるときだけにしてください。
根拠が見つからない場合は、推測せず未確認と書き、確認先の候補を3つ挙げてください。
7-4 数字は必ず検算 途中式を出させる
数字の誤りは目立たないのに、あとで信頼を壊します。なので、途中式を出させて検算します。
数字を出すときは、必ず計算の途中式も書いてください。
単位 パーセント 比率 円やドルなどの通貨も明記してください。
7-5 重要な場面では 最後にチェックリストを付ける
記事や資料の最後に、確認の観点を残すと運用が安定します。
チェックリスト例
- 料金や提供範囲は公式ページで再確認した
- 重要な数字は二重に計算した
- 日本の制度と海外の制度を混ぜていない
- 断定している箇所に根拠がある
- 更新日を本文に入れた
回答の最後に、確認チェックリストを5項目付けてください。
7-6 こういうときはProを使う
精度を上げたい場面で、Proに切り替える判断基準も置いておきます。
- 文章が外に出る 公開する 取引先に送る
- 一度のミスが大きい 契約やお金が絡む
- 前提が複雑で、条件が多い
- 推敲と整合性が重要
逆に、情報集めやたたき台づくりはInstantやThinkingで十分なことも多いです。
ここまでのまとめ
- 目的 対象 時点 制約を最初にそろえる
- 変わりにくい話と変わりやすい話を分ける
- 根拠の種類を固定する
- 数字は途中式で検算する
- 最後にチェックリストを付ける
8 カスタム指示例 コピペで挙動改善
ここでは、ChatGPTのカスタム指示欄にそのまま貼れる形で、3セット用意します。
狙いは、長文を増やすことではなく、出力の形を安定させて、確認が必要なところを混ぜないようにすることです。
使い方のコツは1つだけです。
最初から全部盛りにしない。用途に合わせて1セット選ぶ。
それだけで挙動が崩れにくくなります。
8-1 仕事の文章と資料づくり用 迷わない出力型
メール、議事録、提案文、記事構成など、形を揃えたいときのセットです。
目的:仕事でそのまま使える文章や資料のたたき台を作りたい。
出力の基本:
- 結論を先に書く。
- 次に理由、そのあと手順や補足。
- 可能なら箇条書きを使い、読みやすく。
確認:
- 仕様、価格、日付、数字など変わりやすい情報は、断定せず「確認が必要」と明記する。
- 不明な点は推測で埋めず、未確認として残す。
質問:
- 追加の確認が必要なときは、質問は最大2つまで。
- 質問なしで進められる場合は、仮定を明記して進める。
向いている場面は、
メールの下書き
資料の構成案
議事録の整理
記事構成や見出し案などですね。
8-2 間違いが困る内容用 根拠と未確認を分ける型
健康、お金、法律、制度、契約などを扱うときのセットです。
ここは守りに寄せます。
目的:間違いが困る内容を、慎重に整理したい。
ルール:
– 事実、推測、提案を分けて書く。
– 変わりやすい情報(価格、制度、規約、最新動向)は断定しない。
– 根拠がない断定はしない。分からない場合は未確認として書く。
数字:
– 数字を出すときは計算の途中式と単位を書く。
– 重要な数字は二重に検算する前提で書く。
最後に:
– 確認チェックリストを5項目つける。
向いている場面
- 規約や制度の説明
- お金の比較や手数料の話
- 健康に関わる情報整理
- 契約や手続きの説明文
8-3 比較記事用 仕様確認と更新日を強制する型
比較表、製品紹介、モデル比較など、更新が命の作業向けです。
目的:比較記事や比較表を、古い情報で壊さないように作りたい。
出力の型:
– まず比較軸(列)を提案し、各列の定義を書く。
– 次に、埋めるために必要な情報源の種類を列挙する。
– 仕様、料金、提供範囲などは変わりやすいので、必ず「確認日」を明示する。
ルール:
– 推測で表を埋めない。未確認は未確認と書く。
– モデル名は公式表記に寄せる。俗称は注記に回す。
向いている場面
- AIツール比較記事
- モデル比較表
- 料金プランの整理
- できること一覧の更新
カスタム指示を効かせる小技
長くしすぎると逆効果になりやすいので、次の運用がおすすめです。
- ふだんは8-1だけ
- 大事なテーマの日は8-2に貼り替え
- 比較記事を書く日は8-3に貼り替え
これで十分安定します。
9 すぐ使えるプロンプト集 用途別
ここからは、コピペしてすぐ使える依頼文をまとめます。
ポイントは、頼み方の型を固定して、毎回の品質を安定させることです。
使い方
- 角かっこ内だけ自分用に差し替える
- 最初は短い依頼で出して、必要なら追加で深掘りする
- 仕様や料金など変わりやすい情報は、確認前提で扱う
9-1 メール返信 下書き
次の内容でメール返信の下書きを作ってください。
相手:[取引先 目上 同僚 顧客]
目的:[依頼 承諾 お詫び 日程調整 確認]
トーン:[丁寧 端的 やわらかめ]
入れたい要素:
– 結論を先に
– 相手の負担が少ない提案
– こちらの次の行動
元メモ:
[ここに箇条書きで状況を書く]
出力:
– 件名案を3つ
– 本文
– 相手の次のアクションを最後に1行
9-2 文章の言い換え 伝わるように整える
次の文章を、読みやすく整えてください。
対象読者:[社内 全員 取引先 一般ユーザー]
目的:[説明 告知 案内 注意喚起]
条件:
– 結論を先に
– 難しい言葉はかみくだく
– 重要点は箇条書き
– 文字数:[600 1000 1500]字目安
元の文章:
[ここに貼る]
出力:
– 改善後の文章
– 直した意図を3点で
9-3 議事録 要点と決定事項 タスク化
次の会議メモを整理してください。
出力形式:
1 要点
2 決定事項
3 未決の論点
4 タスク一覧
– 担当
– 期限
– 次の一手
注意:
– 不明な担当や期限は空欄のまま残す
– 推測で埋めない
会議メモ:
[ここに貼る]
9-4 手順書 チェックリスト作成
次の作業を、誰がやっても迷わない手順にしてください。
作業名:[例 月次レポート作成]
前提:[使うツール 対象ファイル 締切]
失敗しやすい点:[例 添付忘れ 数字の転記ミス]
出力:
– 手順は番号
– 各手順にチェックポイントを1つ
– よくある失敗3つと予防策
素材:
[ここに現状の手順やメモを貼る]
9-5 比較記事 比較表の設計
[テーマ]の比較記事を書きます。比較表の設計から手伝ってください。
出力:
1 比較軸の提案
– 列名
– 何を比較する列かの定義
– 読者が誤解しやすい注意点
2 変わりやすい項目の一覧
– 料金 仕様 提供範囲など
– 確認先の種類 公式ページ ヘルプ 大手報道など
3 記事内に入れる確認日の書き方例
条件:
– 推測で表を埋めない
– 未確認は未確認のまま残す
9-6 情報をまとめる 要点 影響 次の確認
次のテーマを整理してください。
テーマ:[ここにテーマ]
出力は次の順で。
1 要点5つ
2 影響3つ
3 次に確認すべき点5つ
4 用語のかんたんな説明
ルール:
– 変わりやすい情報は断定しない
– 不明は未確認と書く
– 可能なら根拠の種類も添える
9-7 文章構成 記事の見出し設計
次のテーマでブログ記事の構成を作ってください。
テーマ:[ここにテーマ]
読者:[例 会社員 仕事で使いたい人]
目的:[例 全体像理解 使い分け判断 すぐ使える型の提供]
文字数目安:[例 10000字]
出力:
– 見出し案
– 各見出しの狙い
– 読者の疑問に答えるQ&A案を8つ
– 最後にまとめの要点3つ
条件:
– 難しい言葉は増やさない
– 断定が必要な箇所は確認前提にする
9-8 FAQ作成 よくある質問を先回り
次の内容についてFAQを作ってください。
対象:[商品 サービス ルール 手順 記事テーマ]
想定読者:[例 初めて使う人 忙しい人]
出力:
– 質問10個
– 各回答は200字以内
– 誤解されやすい点は先に釘を刺す
素材:
[ここに説明文や規約を貼る]
9-9 企画のたたき台 アイデアを現実に落とす
次の企画案を、実行できる形に整えてください。
企画の目的:[例 集客 時短 売上]
対象:[誰に向けるか]
制約:[予算 日数 人員]
現状のアイデア:
[箇条書き]
出力:
1 企画の一文要約
2 成功条件 指標の案
3 実行ステップ 7段階
4 リスクと対策 5つ
5 今日やる最初の一手
9-10 判断で迷うとき 選択肢を並べて決める
次の2案で迷っています。決めるために整理してください。
案A:[内容]
案B:[内容]
目的:[何を達成したいか]
重視したいこと:[例 速さ 品質 コスト 継続性]
出力:
– 判断軸を5つ提案
– 各軸でAとBを比較
– 不足情報があれば質問は最大2つ
– 最後におすすめと理由
9-11 数字が絡むとき 計算と検算まで
条件:
[ここに数字と条件を書く]
出力:
– 計算の途中式
– 単位を明記
– 結果の検算 逆算や別手段で確認
– 注意点があれば最後に一言
次の条件で計算してください。
9-12 公開前の見直し 矛盾と抜けの検出
次の文章をレビューしてください。
目的:[例 説明が伝わるか 誤解がないか]
チェック観点:
– 事実と意見が混ざっていないか
– 断定が強すぎないか
– 抜けている前提がないか
– 数字や日付の表現が曖昧でないか
– 読者が次にやることが分かるか
出力:
– 指摘点を重要度順に10個まで
– 直した例文を3つ
文章:
[ここに貼る]
10 よくある質問 Q&A
ここでは、GPT-5.2を使い始めるときに引っかかりやすい点を、質問形式でまとめます。記事を読みながら迷ったら、この章に戻って確認してください。
Q1 GPT-5.2を選べば、いつも正しい答えが返ってきますか
A いつも正しいとは限りません。特に、料金や仕様、制度、直近の出来事のように変わりやすい情報は、確認が必要です。使い方としては、整理やたたき台はAIに任せ、変わりやすい部分は公式情報で確定させるのが安全です。
Q2 Instant Thinking Proは、結局どれを使えばいいですか
A 迷うなら次の順がラクです。
- まずInstantでたたき台
- Thinkingで構成と整合性を整える
- Proは重要な部分だけ見直す
全部をProにすると遅く感じることがあるので、深さが必要なところだけ使うのが効率的です。
Q3 返答が長すぎたり短すぎたりします。どうしたら安定しますか
A 最初に出力の型を決めるのが一番効きます。
例
結論を先に
要点は5つまで
最後に次のアクションを1つ
カスタム指示に、結論 理由 手順の順で出すと固定しておくのも効果的です。
Q4 カスタム指示は長いほど強く効きますか
A 長いほど良いわけではありません。長すぎると、言いたいことがぼやけたり、返答が硬くなったりすることがあります。目的別に短いセットを貼り替える方が安定しやすいです。
Q5 プロンプトは丁寧に長く書いたほうがいいですか
A 長さより、前提がそろっているかが重要です。短くても次が入っていれば崩れにくいです。
目的
対象
時点
制約
この4点だけ先に書くと、出力が整いやすくなります。
Q6 変わりやすい情報を扱うとき、どう頼めばいいですか
A 出力を最初から2部構成にさせるのが効果的です。
1 変わりにくい基本の説明
2 変わりやすい項目は確認前提で列挙
これだけで、更新しやすくなり、後から直す負担も減ります。
Q7 数字や計算が不安です。ミスを減らす方法はありますか
A 途中式と単位を必ず出させて、検算までセットにするのが基本です。
途中式
単位
別手段での検算
この3つをルールにすると、数字の事故が減ります。
Q8 断られたり、期待した答えが返ってこないときはどうすればいいですか
A 多くは、目的か制約が曖昧なままになっています。次のどれかを足すと改善しやすいです。
目的を一文で言う
出力の形を指定する
優先順位を伝える
質問は最大2つまでにして進めてと言う
それでも難しい場合は、作業を分割して、まず骨組みだけ作らせるのが有効です。
Q9 比較記事や解説記事で古い情報が混ざるのが怖いです
A 記事の中に確認日を明記し、変わりやすい項目だけは未確認のまま残す運用が安全です。推測で表を埋めないルールを徹底すると、あとで崩れにくくなります。
Q10 個人情報や社内情報を入れても大丈夫ですか
A 基本は慎重に扱うのがおすすめです。機密情報や個人情報は、そのまま貼らずに伏せ字や要約に置き換える方が安全です。どうしても扱う場合は、必要最小限に絞り、公開範囲を意識して入力してください。
まとめ 今日からの使い方 まずはここだけやる
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。最後に、今日から使い始めるための要点を短くまとめます。
この記事の要点 3つ
- GPT-5.2は、文章をきれいに出すだけでなく、仕事で使える形に整えるのが得意
- Instant Thinking Proは、賢さの序列ではなく運転モードの違い。目的で切り替えると快適
- 変わりやすい情報や数字が絡む場面では、確認の手順とセットで使うのが安全
迷ったらこの使い分け
- たたき台はInstant
- 構成と整理はThinking
- 重要部分の見直しだけPro
全部を深くするより、必要なところだけ深くする方が速くて安定します。
なお、Proは月額200ドルと、一般的なユーザーにとっては現実的とは言いにくい価格帯です。
そのため多くの場面では、InstantやThinkingを軸に使い、ここぞという重要な確認や仕上げだけをProに任せる、という距離感が無理のない付き合い方になります。
まず試すと体感しやすい3ステップ
- いま抱えている作業を1つ選ぶ
例 要約、メール返信、手順書、比較メモ - 目的 対象 時点 制約の4点を先に書いて依頼する
これだけで出力のブレが減ります - 変わりやすい情報が入るなら、2部構成で出させる
1 変わりにくい基本
2 変わりやすい項目は確認前提で列挙
コピペで始める 最短プロンプト
目的:[何のために使うか]
対象:[誰向けか]
時点:[いつの情報として扱うか]
制約:[文字数 トーン 出力の形]
出力:結論→理由→手順。未確認は未確認と書く。
最後に、最短の型を置いておきます。
この型を手元に置くだけで、GPT-5.2はかなり使いやすくなります。




