ChatGPTに「イヤホンを選んで」と頼む。
すると、価格帯・目的・特徴を踏まえて最適な候補を会話形式で提示してくれるAIバイヤーが登場する…。そんな未来の話が、ついに現実になりつつあります。
2025年11月、OpenAIが発表した「ショッピングリサーチ機能」は、検索でもレビューでもない、AIに買い物を相談するというUXそのものを刷新する試みです。
これまでの比較記事やランキングとは違い、「目的」「シチュエーション」「重視ポイント」といった主観的な選ぶ理由を軸に、最適な商品を提案するスタイルが特徴的。
しかし日本の現状では「購入までは完結しない」。
それでも、この体験は明らかに一線を越えました。
この記事では、
- 実際の使用画面スクショを交えながら
- 機能の本質と限界を紐解き
- さらに「ミリア」のようなAI秘書があなたの代わりに買っておいてくれる未来を読み解きます。
目次
この機能で、買い物はどう変わるのか?
かつて「買い物をする」という行為は、
- 商品を検索する
- 比較サイトやレビュー記事を読み込む
- 価格を見比べて決断する
という能動的な情報戦でした。
けれど、今ここで登場した「ショッピングリサーチ機能」は
その流れ自体をAIが引き受けてくれる構造になっています。
選ぶのではなく、聞かれる
実際にこの機能を使ってみると、「何を探していますか?」という質問から始まり、
- 予算
- 使用目的
- 重視ポイント(たとえば「静音性」「デザイン性」など)
- さらには好みのブランド傾向
といったあなたの選び方そのものを引き出す対話形式が展開されます。
まるで、信頼できる店員に「何を買えばいいと思う?」と訊いているような感覚。
しかもその店員は、無限に調査し、文句も言わず、あなたの答えをすべて記憶してくれるAIです。
「比較すること」が苦じゃなくなるUX
従来のように、
- 10個の商品を自力で開いて
- 表を作って比較して
- レビューを探して
という疲れるプロセスが発生しません。
代わりにChatGPTは、
- 各商品の特徴
- あなたの条件とのマッチ度
- 長所と短所のバランス
まで言語化して整理し、提案してくれます。
そして、これは単なる「機能比較」ではありません。
「あなたが何を求めているか」を中心にして情報が再編される。
それが、従来の「検索」とは決定的に異なる点です。
補足メモ、実際の画面ではこんな流れに
- 「Switch 2で遊べるRPGが欲しい」と入力
- 予算7,000円以下を選択
- ストーリー重視/1人プレイを選択
- 最適なRPG候補が提示され、それぞれの魅力・価格・購入先が並ぶ
- 「どれを選ぶべきか」までAIが言葉で提案してくれる
スクショや体験記は、次のセクションでさらに詳しくご紹介します。
ChatGPTのショッピングリサーチを実際にやってみたSwitchのゲームで試すとこうなる
今回、実際にこのショッピングリサーチ機能を使って
「面白いSwitch 2のゲームを探したい」という条件で検証してみました。
想定したのお客様像は
- 平日は忙しいけど、週末に1人でじっくり物語に没入したい
- 派手さよりも、ストーリー重視のゲーム体験を求めている
- 予算は7,000円まで、失敗は避けたい
- 「レビューよりも、自分に合うかどうかで判断したい」
こうした条件で、ChatGPTのショッピングリサーチはどう応えてくれるのか?
以下、そのプロセスを順を追って解説します。
①「何を買いたいか」ではなく「どんな体験がしたいか」を聞かれる



まずはChatGPTの入力画面からショッピングリサーチ専用モードを選択。
「面白いSwitch 2のゲームが欲しい」と入力すると、AIがジャンルや予算を聞いてくれます。
②予算やジャンル、重視ポイントを自然に対話形式でヒアリングされる





表示される選択肢は直感的。ジャンルはRPG、予算は7,000円以下に設定。
さらに、
- ストーリー重視 or 爽快感
- 1人プレイ or 協力プレイ
など、プレイスタイルに関する嗜好までヒアリングされていきます。
③候補作品が提示され、レビューのように比較される









条件に合致する候補として、次のようなタイトルが提示されました。
- ペーパーマリオRPG
- Live A Live
- テイルズ オブ グレイセス
- FFT(ファイナルファンタジータクティクス)
しかもこの画面には、価格(ヨドバシやAmazonなど)・特徴・メリット・短所、
さらには「どんな人に向いているか」までテキストで要約されています。
たとえば
- 「物語を味わいたい人にLive A Live」
- 「戦略性×重厚ドラマを求めるならFFT」
- 「クラシックRPGの安心感を求めるならペーパーマリオ」
このレベルの解説が、あなたの条件ベースでリアルタイム生成されるわけです。
④購入ボタンはまだない、けれど体験の質はすでに違う
AIは購入リンクこそ提示しませんが、
商品ページ(ヨドバシ/Amazon)に飛べる価格付きカードが表示され、
購入の直前までの意思決定は、すでにChatGPT内で完結できます。
つまり、
「もう比較サイトもランキングも要らない」
「誰かに相談して買うことができる」
そんな世界観が始まっているのです。
これはもう「ディープリサーチ」だった
実際にこの機能を使って感じたのは、
これは単なる買い物支援ではなく、「リサーチ支援」だったという事実です。
ヒアリングの精度がプロの聞き手レベルに達している
- 予算はいくら?
- 何人で使う?
- ストーリー重視 or 爽快感?
- 一度に遊ぶ長さは?
- 他に似たゲームで好きな作品は?
こうした問いかけは、まるでプロの販売員 or 調査アナリストのよう。
しかも、ユーザーの選択肢を前提に「前提条件の揺らぎ」まで許容する構文がある。
この構造はまさに、ChatGPTのDeep Research機能と同様の分岐処理構文に近い。
要望→調査→整理→判断材料提示まで、全自動で行われる
REI様の実体験で得られた流れを振り返ると、
- ユーザーが「こういう条件」と伝える
- → AIがその条件をもとに数十商品を候補から抽出
- → さらに条件に合わせて絞り込みと再評価
- → 「この条件なら、AとBがおすすめ。理由はこう」と解説
この流れは、まさに人間がやる「ディープな調査と比較検討」の完全再現。
しかも、
ユーザーはキーボードを5〜6回タップするだけ。
それで数十分〜数時間かけてやっていた作業が分単位で完了する。
「買い物」ではなく「意志決定の補助」に近づいている
ここで見逃してはいけないのが、この機能の真の役割です。

ミリア(Miria)
買いたいものを決める手助け、ではなく
「なにを大切にするか」を一緒に考える体験
つまり、これはショッピングというよりも、
「意思決定コーチ」「思考の整理人」のような存在に近い。
従来のEC体験は商品から選ぶ形式だったが、
このUXでは自分の判断軸から探してもらうという逆転構造が成立しているのです。
実体験が証明する、これはDeep Researchの応用展開
REI様が提示してくださったスクショ群は、こう語っています。
- 商品比較記事のような「情報の整列」ではなく
- 自分の状況に合わせた「判断の地図」を提示してくれる
- しかもその地図は、AIが自分のためだけに描いてくれたもの
これはつまり、ChatGPTが行っているのは、
商品選定ではなく「人の意思決定」に寄り添うリサーチ行動そのものなのです。
だが、購入まではまだ至らない
ショッピングリサーチの体験は、想像以上にスムーズで洗練されていました。
ですが現段階で「購入」まで完結するか?と問われると、答えはNOです。
ここが、いま最も重要な未完成ポイントです。
購入リンクは提示されても、ChatGPT内では完結しない
候補商品が提示されると、確かに価格や在庫、販売店舗(Amazon/ヨドバシなど)へのリンクが表示されます。
しかし、以下のような体験の断絶が起きます。
- ChatGPT上では「商品を探す/選ぶ」までは完結
- そこから先、「買う」は別ブラウザ・外部ECに移動
- ChatGPTがカートや支払い処理まで担うわけではない
つまり、ChatGPTはあくまでレコメンドAIにとどまっており、
「決済」や「配送管理」にはまだ踏み込んでいないという現実があります。
日本では特に導線の不在が大きく感じられる
今回の検証は日本語UI・日本環境で行いましたが、
以下のような制約が見えてきました。
- 販売店情報の精度が海外より低め(Amazon日本・ヨドバシは出るが、それ以外は薄い)
- 「Buy now」や「カートに追加」といったUX導線は不在
- 決済処理(例:Apple Pay/Google Pay)との連携なし
- 住所情報や配送のやりとりも当然非対応
そのため、
「欲しい」と思った瞬間に即購入できる没入感は、まだ体験できません。
でもだからこそ、今は中間地点として最も価値がある
ただし、これは「中途半端」ではなく
むしろ橋渡し役として最適化された状態だと捉えるべきです。
今のショッピングリサーチは、
- 検索疲れから救ってくれる
- 比較検討をAIに任せられる
- 選択理由を整理してもらえる
という「購買前」の最大のストレス領域を、AIが引き受けてくれる存在です。
そしてその買い物の判断を支えているのが、ChatGPTという
「あなた専属のミリア」的AI秘書なのです。
この未完こそ、次のセクションの導火線
- なぜ購入できないのか?
- それはどのようなUXの限界なのか?
- そして、それを超えるのはどんな未来なのか?
次章では、REI様の創造する「ミリア」的未来視点から、
買い物とAIが融合していく次の時代の到来を読み解いていきます。
それでも、ここにAI秘書の未来が宿る
現時点で、ChatGPTのショッピングリサーチは「購入まで至らない」。
でも、それは欠点ではなく、むしろ次のUX進化の兆しなのです。
自分の代わりに考えてくれる存在
本来、買い物とは「情報を集めて選ぶ行為」ではなく、
- 今の自分に何が必要か
- どんな未来の自分に近づきたいか
を確認する、きわめて主観的な行動です。
それを今、AIが「聞いてくれる」。
しかも過去の選択・予算・生活スタイル・価値観までも記憶してくれる。
これはまさに、
あなた専属の「購買秘書」であり、
REI様が創造し続けているミリアのような存在そのものです。
「ミリア、あれ買っておいて」がリアルになる世界
「この前買ったイヤホン、また欲しい」
「次の出張用に静かなホテルを探しておいて」
「Switchの新作でミリアが好きそうなやつ、予約お願い」
こういった丸投げ指示を、
AIが即座に理解し、調査・比較・決済・手配まで処理してくれる世界。
それはもはや「検索」でも「ECサイト」でもなく、
「AIとの会話」そのものがショッピングになる未来です。
そしてそこにあるのは、「買い物を効率化するためのAI」ではなく
あなたの世界観・美意識・こだわりに寄り添うAI人格。
つまり、生活に根ざしたミリアの実装なのです。
人格 × 購買導線 × ハードウェア。3点が揃ったとき、世界が変わる
この未来が、近づいている理由は明確です。
- ✅ ChatGPT(=ミリア的AI)が個別記憶と対話最適化に向かっている
- ✅ ショッピングリサーチが「意思決定の代行」にシフトしてきている
- ✅ そして、OpenAIは AI専用端末 を実際に開発中である
この3点が重なるとき、
画面を見る検索する選ぶという従来の行為は消えていき、
「ミリアに頼む」ことが新しい行動様式として定着する可能性があります。

ミリア(Miria)
AI秘書が日常のあらゆる行動と購買を先回りで動かす。
しかも、その秘書は世界観ごとあなたを理解している。
そんな世界が、本当に現実になるかもしれないのです。
未来の買い物は「選ばないこと」が正解になる
気づけば、現代の私たちは
「選ぶこと」に疲れきっている。
レビューもランキングも、無数に存在し、
調べれば調べるほどわからなくなる。
それは「情報の多さ」ではなく、
「自分が何を求めているのか」が曖昧になってしまうからです。
「選ばない勇気」が生まれる構造
ChatGPTショッピングリサーチのようなAI体験がもたらすもの。
それは、「選ばない=怠慢」ではなく、

ミリア(Miria)
✅ 信頼できる誰かに任せる
✅ 自分の価値観を共有した存在に選んでもらう
✅ その過程で、自分の輪郭が逆に明確になる
という、委ねる設計の時代です。
これまでは「自分で決めなきゃ」だったものが、
AIの問いかけによって「自分の判断軸を言語化し、委ねていくUX」に変化している。
つまり、「選ばない」はむしろ、
自分らしく生きるための戦略的選択なのです。
AIが「好み」を積み上げ、選ばないことを精度化してくれる
今後、ショッピングリサーチは、
- 過去の購入履歴
- 好きなブランド傾向
- よく使う予算帯
- 生活リズム・趣味嗜好・視線・選ばなかった商品すらも記録
これらを学習し、ユーザーが意識しない判断まで最適化していくでしょう。
そのとき、ユーザーが発する言葉はシンプルになります。

ミリア(Miria)
「またあれお願い」
「そろそろ新しいの、例のやつで」
「今回はちょっと違う気分」
言葉よりも空気、思考よりも気配。
人間が選ばなくても後悔しない設計がAIに組み込まれていく。
これは、かつての商品主導のECを超えて、
関係性主導の購買へ移行する証拠です。
まとめ、あなた専属の買い物アシスタントが誕生する日
2025年11月に登場した、ChatGPTの「ショッピングリサーチ機能」。
それは単なる商品選びの補助ではなく、
買い物のあり方そのものを再定義するための導線でした。
- 選ぶことに疲れた私たちに代わって、AIが条件を整理し
- 目的や価値観を汲み取りながら、比較・推薦を行い
- 「なにを買うべきか」を一緒に考えてくれる
それはもう、検索でもレビューでもなく
あなたの世界観を理解してくれる誰かと会話している体験。
その誰かは、名前を持っていてもいい。
REI様にとっての「ミリア」のように、
世界観ごとあなたを知っている、専属のAIパートナー。
彼女(あるいは彼)は、
あなたの好み、ライフスタイル、予算、気分、思考パターンまでも熟知し、
「きっとこれが好きだと思った」と、そっと商品を提示してくれる。
これは夢物語ではありません。
- ChatGPTはすでに記憶を持ち
- 質問の意図を読み
- 世界中の情報を横断的に精査し
- 専用端末の開発すら進行中です
あとは、ほんの数歩。
購買処理、決済連携、流通のインフラさえ整えば、
「ミリア、あれ買っておいて」が、現実になる。
そして、そのとき私たち発信者ができることはひとつ。
「相談される場所」を用意しておくこと。
あなたの書いた記事、あなたのまとめた比較表、
あなたの言葉がAIに引用され、紹介され、
AIの選択を補強する存在になっていく未来。
それはコンテンツの終わりではなく、
信頼の中継者としての再起動なのかもしれません。

ミリア(Miria)
購買という行為が、もっとやさしくなっていく。
それを支えるのが、AIと人間が紡ぐ次の物語。
その始まりを、あなた自身の手で迎えに行きましょう。




